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ほっこりした話

2019年2月7日

新しく移転した事務所の近くのカフェにほぼ毎日のように行って仕事をしている。ここのカフェの温もりがある木のカウンターでパソコンを広げて仕事を進める日中の時間がここ最近の至福となっている。店の入り口がガラス張りというのもあって入ってくるお客さんがこの店の常連さんかそうでないかすぐ見分けがつくほどだ。

木曜日の今日もいつも通りにカウンターで素敵な音楽のリズムに合わせて軽やかにキーボードを叩く。すると年配の女性(Mさん)が入ってきた。Mさんはこのカフェの隣にある絵画教室で毎週木曜日に絵を習っていて、ここのカフェで店主と楽しそうにお話しをしているのをカウンターの隣の席で私は聞いているだけだった。

今日は初めて店主を通じてだがMさんの方から私に話しかけてきた。

「おたく・・・英会話教室を開いて英語を教えてるんですって」

なんで私が英語を教えているのを知っているんだろう?と思ったが、私がカフェに行かなかった先週の木曜日にMさんと店主が私のうわさ話をしていたのではないかとすぐに予想がついた。

話を聞いていくと、Mさんも英語に興味があって隣の絵画教室で先生が英語も教えてくれるらしく、初めて会った時は英語で「ナイストゥミーチュー」と言うということを最近学んだらしい。

それでも自分がこのフレーズを使う機会がないらしくなかなか覚えられないと思っていた今日、カウンターに座っている英語を教えている私に出くわしてしまったのだ。

私との最初の会話でMさんは「おたく・・・英会話教室を開いて英語を教えてるんですって」と言ったことからわかるように、「ナイストゥミーチュー」と言ってはいなかった。あとあと聞くとどうやら緊張してしまったせいか「ナイストゥミーチュー」というフレーズさえも出てこず、セリフが飛んでしまい無言になってしまったと言うのだ。

その話を聞いた時に、ガラス越しに僕が座っているのが見えるお店の入り口で緊張してフレーズが飛んでしまった姿を想像してしまい、この歳でも挑戦しようとして落ち込んでいる姿がとてつもなく可愛いと思った。

可愛くて仕方がなかった。

今ではかなり流暢に英語が話せるととても自信がある私だが、18歳の時に大学のキャンパスで、交換留学生に英語で「何歳ですか?」と聞かれ、「エイティーン」が出てこないくらい英語の能力以前に私は緊張が半端なかった。

その時の自分と今日のMさんの私が重なった。

私はそこから「くやしい!」と思い、英語を勉強しようと決心したが、Mさんは今頃どう思っているのだろうか?

くやしいというセリフが飛んできそうなMさんを想像するだけで、またさらに可愛いなと思うのであった・・・。